レバノン情勢・ウクライナ情勢

諸事雑感

 昨日(11/28)、イスラエルとレバノンが停戦に合意したというニュースが報道されました。レバノン南部を拠点とするヒズボラの戦力低下に伴い壊滅的な打撃を避けたいというヒズボラ、レバノン政府、そしてヒズボラを支援しているイランと、更に戦闘を継続した場合、アメリカからの武器・弾薬供給が停止させられる恐れがあるというイスラエルの利害が一致したためです。

 私は40年ほど前に、防大の卒業論文で「UNIFILの法的性格」(UNIFILはレバノン南部に駐留するヒズボラとイスラエルの戦力引き離し・停戦監視の役割を担う国連の平和維持部隊です)を書いたのでレバノン情勢、中東情勢には人一倍関心があります。UNIFILはまだおったのか(駐留していたのか)と感慨深いものがありましたが、今回のイスラエルによるレバノン侵攻には全く役目を果たせませんでした。

 いずれにしても、先ずは停戦合意がなされたことは歓迎すべきことです。イスラエルはイランを気にしながらも、ガザ地区のテロ組織であるハマス殲滅に専念できるでしょう。また、そもそもハマスによるイスラエル侵入と人質拉致は、ウクライナ-ロシア戦争(宇露戦争)との関係で言えば、ロシア寄りのイランが子分のハマスを嗾けて第2戦線を構築し、アメリカの戦力・関心を分散させる企図があったとも推測されるので、第2戦線の消滅が近いことは大局的に見て良いことだと思います。

 ところで、北朝鮮がロシアの要請を受けてウクライナとの戦争に参加していますが、多分中共はそれを苦々しく見ていると考えます。中共はロシアと仲がよいように見えても、本心では宇露戦争が長期化・泥沼化しロシアの国力低下に至ることを望んでいるでしょう(中共が反欧米国家連合BRICSの盟主になることにも繋がります)。そうした中で北朝鮮が戦闘員・武器・弾薬をロシアに供給し、トランプの停戦工作も手伝い、宇露戦争の早期終結がなされることは中共の国益を棄損することになります。更に言えば、北朝鮮がロシアに傾斜することで、北朝鮮に対する中共の影響力低下にも繋がります

 宇露戦争は、トランプの仲介で、どちらかと言えばロシアに有利な形で幕引きされるのではとの観測がなされています。それは、国際法を無視し、世界平和に責任を持つ国連安保理事会の常任理事国であるロシアの侵略行為を正当化するもので、将来の中共による台湾侵略にもお墨付きを与えることにもなり、大変困った状況です。

 私は陸自の普通科小隊長時代に、富士学校(陸自の学校で普通科・特科・機甲科幹部教育の中枢的学校)の恩師から、「半長靴(軍靴)の位置が国境線だ!」と教えられました。これまでの幾多の戦争終結の状態は当にその通りで、最終的に軍隊(陸軍)が進出した地域が新たに国境線となります。欧米の支援が強化され、トランプ停戦発効前にウクライナが少しでも失地回復できることを願っています。

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