利府町防災シンポジウムに行ってきました

諸事雑感

 東日本大震災から15年、その悲惨な経験を風化させないために、リフノスの多目的ホールで利府町防災シンポジウムが開催され、私自身、長年自衛隊で災害派遣に携わってきた経験から大いに興味があったのと自衛隊OBで菅谷台在住の梶山さんがコーディネーターを務めるということで参加してみました。

 構成は第1部と第2部とあり、第1部では佐藤さん(大震災の経験や災害に備える重要性を伝える語り部、防災指導員)と菅原さん(美術家、防災士)による基調講演とトーク第2部は梶山さんがコーディトするパネル・トークで、内容は「菅谷台防災士の会」の活動を中心としたものでした。メンバーは、第1部の佐藤さんと菅原さん、そして小熊さん(利府郵便局長、防災士)が加わりました。

 印象に残ったことや所見を3つ述べたいと思います。

 ①語り部佐藤氏の紙芝居(第1部):佐藤さんは、震災当時石巻に住んでいて、愛梨ちゃんという娘さんが幼稚園の年長さんでした。津波警報が発令された時には丁度帰宅時間で、幼稚園バスで娘さんが自宅に送られる際にバスごと津波に遭い、更に火災も発生したため、発見された時はバスも乗車していた何人かの園児も真っ黒に焼けた状態だったそうです。保護者の皆さんは、幼稚園は高台にあるので幼稚園に留まっていれば大丈夫と安心していたそうですが、実際には幼稚園に災害時の行動を定めるマニュアルがなく、なんと津波警報が発令されているのに、バスは園児を送り届けるために海方向に向かったのだそうです。そこで津波と火災に飲み込まれてしまったのです。佐藤さんは、愛する娘さんを失った悲しみを乗り越え、2度と悲惨な経験をさせないために、語り部として紙芝居を通じたお話や慰霊碑での説明といった活動を継続されているとのことでした。

 ②菅谷台防災士の会の活動(第2部):梶山さんも防災士ですが、菅谷台団地では多くの方が防災士の資格を取得し(なんと10歳の小学生も受験して合格したそうです)、防災に関する啓発活動をされているとのこと。特に幼稚園や保育所での避難訓練や防災マニュアルの作成等のアドバイスをしているとのこと。私が驚いたのは、防災訓練等について幼保格差があることです。保育所・保育園では毎月何らかの防災訓練が義務付けされている一方で、幼稚園ではたった年2回だけとなっているそうです。そうした格差を是正しつつ、防災訓練などの知識・経験が薄い先生にアドバイスし、先生や子供たちと一緒に実地で訓練をしているとのこと。素晴らしい取り組みです。

 ③利府町防災アプリ「まもりふ」による啓発促進:大震災の教訓を風化させないため、また災害への備えの意識づけを強化するため、町が作成した防災アプリを全町民がインストールするよう促すことが大事だと思いました。少なくとも防災アプリをインストールするだけで意識は高まると考えます。ましてや「まもりふ」は災害時だけでなく日常生活でも活用できるようになっています。具体的には、災害時の被災状況は勿論、日常生活で遭遇した道路の陥没や粗大ごみの不法投棄などを町役場に写真データ付きで通報できる双方向性のアプリになっており、日常生活でも使い勝手のよいものになっています。

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