北朝鮮の部隊5000名がウクライナを侵略しているロシア軍に加担して、現在ウクライナ軍により占領されているロシア西部クルクス州正面に派兵されたという。11月26日付の読売新聞によると最終的には12000名規模の兵力が派兵される見込みという。この派兵は、この6月に露朝間で締結した「戦略的パートナーシップ条約」に基づくものですが、本来その条約は、一方が侵略された場合に他方が軍事支援するというものです。ロシアは侵略されたのではなく、侵略した側です。都合よく条約を拡大解釈したのでしょうが、北朝鮮は、国際法を踏みにじったロシアによるウクライナ侵略に明確に加担したことになります。当然、北朝鮮はロシアから多くの見返りを得るでしょう。それは核開発(核弾頭の小型化、核の運搬手段としての長射程弾道弾の技術等)だけでなく、外貨、石油、食料等多岐に亘るでしょう。また過去の朝鮮戦争の末期に中共の人民解放軍が参戦したのと同様に、将来第2次朝鮮戦争が勃発した場合には、ロシア軍の参戦も十分に考えられるようになりました。
G7では、ロシアに対する金融制裁で凍結しているロシアの金融資産の運用益を原資とし、500億ドル(約7.6兆円)を融資という形でウクライナに支援することを最終決定しました。これで欧米による装備品を主体とした軍事支援は継続されるでしょう。しかし、戦死傷者の増加によりウクライナの戦力自体が弱体化しつつあるので、北朝鮮軍の参戦により戦局が更に不利になるのではないかと心配です。11月5日にはアメリカ大統領選があり、その結果によっては、欧米によるウクライナ支援は変更になる可能性もあり、これまた心配です。
宇露戦争だけでなく、これまでの記事でも触れましたが、中共による台湾侵攻も心配です。習近平は2027年までに台湾侵攻を実行すると見積られています。「侵攻があるかないか」でなく、「いつあるか」という差し迫った危機的な状況です。私は、本日(27日)夜開票される衆院選で自民党が大敗し、防衛力の強化に必要な予算確保が困難となると予想していますので心配の種は尽きません。
台湾有事は日本の有事と安倍元首相は言われました。安倍さんは、その意味するところを詳しくは言いませんでしたが、私は3つの観点から、その通りだと理解しています。
1つは、経済的な観点から。仮に武力攻撃事態にならなくとも、中共の台湾侵攻により付近の海上ルート(いわゆるシーレーン)は危険な状態に置かれ、原油、LNG、食料等の途絶等日本の経済へのさまざまな影響が及ぶことになり、事態対処法の「存立危機事態」となります。また我が国の領域外においても自衛隊による米軍への後方支援等が行われることになります。
2つ目は、軍事的な観点から。中共は、台湾を攻撃するにあたり、サイバーテロ・在日中国人による破壊工作・マスコミ操作等により自衛隊、警察の戦力発揮を妨害する(いわゆるグレーゾーン事態を生起させ混乱させる)でしょう。場合によっては、沖縄など日本の領土、自衛隊・米軍の基地に長距離ミサイル等による限定的な攻撃を仕掛け、自衛隊と米軍の戦力を弱体化させるとともに、台湾への介入を阻止するため牽制・抑留しようとするでしょう。これは、当然に事態対処法の「武力攻撃事態」となり、日本有事となります。
3つ目は、邦人救出の観点から。台湾に約50000人所在すると言われる邦人の救出が実行されます。これは大変困難な作戦となり、自衛隊の輸送能力にも限界があるので、全員の救出は不可能かも知れません。更に言えば侵略国中国に所在する邦人(台湾の邦人の何倍もいるでしょう)の救出は更に困難で、いわば「人質」となり、中共による政治的駆け引きの道具として使われるでしょう。
以上の3つの観点から、台湾侵攻があった場合には、日本は傍観者ではいられず、当事者となります。それが台湾有事は日本有事ということです。



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